QGJ中間報告会

 うへぇ。

 一昨日はQGJの中間報告会がありました。QGJはランダムに組まれた班で2ヶ月という短い期間で一つのゲーム作品を作るというイベントです。今回の中間報告会はその期間ちょうど真ん中に当たる制作開始後1ヶ月の成果を発表してもらいました。

 発表者はQGJで集った人で構成されるA〜H班と、九大システム情報科学府岡田研究室の有志+αで構成されるNolly9、このイベントの後援をいただいている産学官連携組織SGPの計10チームの発表でした。

 今回は実際のゲーム制作現場において、ゲームデザイナとして活躍されている簗瀬洋平氏にご講演いただきました。「設定と性能の一致が大事である」という内容のお話でした。ゲームだけでなくメディアアートにも応用がきくお話でしたので、やはり、ゲームはアートの一部なのだと感じました。

 少し講演中にとったメモを公開。

ゲームAIは「考えているように見える」だけ。

ユーザがAIに期待することとAIの行動の齟齬
→賢くないAI
→さらにその世界がゲームであることを感じる
→没入感を削ぐ

AIがユーザの期待を裏切らないためには
1.ユーザが期待するであろうことをAIができるようにする。
2.AIができないことをユーザに期待させない。

1.の方法は優れた技術や高額の開発コストがかかる
2.は世界観を上手く設定すると比較的コストがかからない
ユーザがよくできたAIの部分に注目するように仕向ける

<質疑>
*最近のゲームはなりきることが大事。
*中二くらいに興味を持ったものに人は一生、嗜好を左右される
*ユーザテストは大事

 各班の発表は予想以上にクオリティが高く、建設的な意見交換ができました。

A班:
 Unityで作られている音楽アクションゲーム。音楽ゲームに移動やアイテムなどのアクション要素を加えたゲーム。「音楽は暴力だ」というコンセプトに関して、意見を交換しました。

B班:
 アリセリアという童話をモチーフにしたアクションゲーム。班の考えとしてはグラフィックがまだできていないという認識のようでしたが、手書き感あふれるのシュールな世界観の中でのキャラクタのリアルな動きが面白いのではないかと提案がありました。

C班:
 動物を捕まえるアクションゲーム。動物を動物にぶつけて気絶させるというコミカルな方法(言葉にすると残虐ですがw)で動物たちを捕まえていくというゲーム。プレイヤとカメラの位置関係について意見交換がありました。

D班:
 色を失った世界でパンダが旅をするアクションゲーム。色を失った動物たちは動けないが、パンダが色を塗ることによって、先に進むことができるようになる謎解き要素もある模様。

E班:
 混色をモチーフにしたアクションパズルゲーム。ステージ設計が大事になってくるという意見。カメレオンが色虫を食べて自身の色を変え、色によって通り抜けられるブロックができてくる。

F班:
 内部の視点でルービックキューブを解くというアクションパズルゲーム。最初は一面のみ揃えることを目的にするなど、難易度調整についても考えられていました。

G班:
 ラットが研究室から脱走しようと迷路を進む。iPhoneの傾きを入力インターフェースにする予定。マリオギャラクシーやIQといったゲームを参考にするといいのではないかという意見。

H班:
 神(視点カフェ運営)ゲー。お客さんのストレスを溜めないようにカフェの中をゴッドハンドがいじりまわす。SNSに同じようなゲームがあるので、どう差別化を図るかがキーポイントになってきます。

Nolly9:
 おじいちゃん。孫を導くために世界を動かすスーパーおじいちゃん。Wiiリモコンをインターフェースに。障害物などはこれから作るようです。

SGP:
 樹立(きりつ)の森というゲームを実際に高齢者のリハビリの起立運動を楽しいものにするという運動。2の制作も発表されていました。負けず嫌いおじいちゃんには大人っぽいデザインで、競争意識を持たせることで継続的にやりたいと思うものになるのではないか。

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 予想以上にクオリティの高い発表が多く、積極的に意見交換が行われたおかげで、30分余ると思われていた時間がギリギリいっぱいになってしまいました。

 その後の飲み会ではGGJの運営をされた金子さんと深いお話をすることができ、すごく刺激を受けました。単にイベントで知り合った人との交流以上に、飲み会など楽しい席で深く語り合うほうがお互いに興味を惹かれあい、より一層濃い時間になると感じました。目新しいメンバーで二次会に行きました、ってか俺んちで飲みました。サークルの部長経験者やイベントの運営経験者など、アクティブな人との会話だったのでいろいろ為になりました。

 Live impression! L.abのレポートについてはまた後日、書きますと断言したいですが、書くかどうかは気分がノるかどうかなので、書かないかもしれません。それではノシ